産業界で広く利用されている鉛蓄電池の場合、バッテリーの老朽化が進むと硫酸鉛が極板の細孔に結晶化・固着し、充放電を低下させる要因になります。これを蓄電池再生処理技術で回復させることで再利用できるようになり、コストダウンを図ることができます。
再生可能な蓄電池
充放電を繰り返すことで、格子の腐食という物理的要因や硫酸鉛の結晶化(※サルフェーション)などの科学的要因により、バッテリーは寿命を迎えます。バッテリーの再生は、結晶化した硫酸鉛に高周波パルスを当て、硫酸鉛を元のイオンへ戻すことです。ミウラは、この再生技術の特許を持つ協和テクノロジィズ株式会社(大阪府吹田市)の代理店として技術供与を受け、平成23年5月25日より、福岡県小郡市に自社工場を開設し、バッテリー再生サービスを行っています。
受入から納品までの流れ
信頼と安心の検査・回復工程
お客様からお預かりしたバッテリーを、外観目視(筐体の膨らみ)、液漏れ、極板の破損等を確認し、端子電圧・内部抵抗・比重測定(液式の場合)など行った上で、再生処理の準備に取り掛かります。再生処理装置へデータを入力し再生処理、その後容量試験・充電等行います。容量試験で定格の90%以上(据置タイプ)を合格としています。再充電が完了したバッテリーは、清掃、梱包を済ませ、お客様へ出荷します。
再生作業工程
作業項目 | 内容 | |
受入 | 外観目視確認 | 膨らみ・液漏れ・極板の破損、剥がれチェック |
清掃 | 真鍮ブラシにて地金が出るまで端子を磨く、ウエスでふき取る | |
組立 | パレットサイズに配列。(測定可能セル内で)列間を空ける | |
電気試験 | 端子電圧、内部抵抗の測定 | |
液確認 | 比重測定 | |
容量試験 | 再生前容量試験としてデータ取得 | |
再生 | 装置設定 | 液式の場合:補水し液面調整 蓄電池接続、センサー貼付け |
再生処理 | ||
電気試験 | 端子電圧、内部抵抗の測定 | |
液確認 | 比重測定 | |
容量試験 | 再生後容量試験としてデータ取得 | |
装置設定 | 液式の場合:補水し液面調整 蓄電池接続 | |
充電 | 普通充電 | 容量試験で90%以上の合格品が対象 |
出荷 | 清掃 | 水洗い |
梱包 | ラップ梱包 |